![]() ありふれた「日曜日」。 だが、5人の若者にとっては、 特別な日曜日だった。 都会の喧騒と鬱屈した毎日のなかで、 疲れながら、もがきながらも生きていく 男女の姿を描いた5つのストーリー。 そしてそれぞれの過去をつなぐ不思議な小学生の兄弟。 ふたりに秘められた真実とは。 絡みあい交錯しあう、連作短編集の傑作。 講談社 吉田 修一 著 講談社 1,365円(1,300円+税) かなり前に読んだので、忘れかけている。 ことに短編となると、記憶に残る部分が少なくて困る。 二人の兄弟少年たちが、置き去りにした母を捜して 旅をする場面に、どの物語もかかわっていて、 それが、最後の1編で、少年は青年となって現れて 終結する。 そんな風ないまはやりの連作といえるかも。 スルスルと読めるストーリーで、それぞれインパクトあり。 日曜日たち、このタイトルの、日曜日に『たち』がつくのは イマイチ好きではないですが、忙しい平日と違う 非日常にでなければ感じられないことなど、 特別の日として描かれてます。 若くて、忙しくて、さまよっていて、どうしてよいかわからない日々。 そんな感じがリアルで、オバサンとなった今、 ウ~ン、ちょっとこそばゆくもサラ~っと読みました。 ■
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by kimikitak
| 2010-05-16 18:54
| 本
![]() 両親が家出をして「子子家庭」になってしまった姉弟、 律子と和哉。小学生にして複雑な“コドモの事情” を抱えた二人は、ある理由からヨーロッパを訪れていた。 ロマンチック街道、ミュンヘン、ウィーンを旅する先々で、 今度はいわゆる“オトナの事情”を抱えた男女に出会し… 波乱万丈な二人旅の行く末は?!赤川先生がナビゲートする 「エッセイで100倍楽しむヨーロッパ」つき。 シリーズらしいけれども 私は初めて。 これはいただきもの本。 何でもありがたく… 期待しなかったけれどもおもしろかったでした。 赤川次郎 も久しぶり、以前、いろいろ読んだ記憶あり。 セーラー服と機関銃は薬師丸。 量産体制であまりにも著作があって、何を手にとってよいのやら。 このお話は、家出の親の状況わからず、何で旅するかもわからず、 でも、もう面白おかしく読むしかない。 小学生の旅、しかも外国、どうやって? でも、そんなことがテーマじゃなくて そこに現れたワケありお姉さんや、音楽家の男性、 子どもらしからぬ洞察力で、観光+人間関係をサクサクと描いていて、 まあ、ほぼ漫画と思って読んで間違いなしで、楽しめました。 それとは、全く正反対のように、この本の後半部分は 赤川次郎のドイツ・オーストリア指南。 これには、ガイド本にはないようなエピソードがたくさんあって、 歴史アリで、とてもためになりました。 たとえば オットーボレインという町のベネディクト派の教会 リーメンシュナイダーの木彫りのマリア像 エリザベートを演じたロミー・シュナイダーのこと オペレッタ こうもりのカウンターテナー、コワルスキーのこと などなど、興味がわくこと満載! 赤川次郎、オペラの趣味ありとは、シツレイながらびっくりしました。 ■
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by kimikitak
| 2010-05-02 20:00
| 本
![]() 穴があったら入りたい! こんな失敗(ドジ)私だけじゃなかったのね(ああ、よかった)。 女性ばかり70人“恥ずかし”体験集。 今こそ言わせてもらいましょう。 許せない! 理解できない! 炸裂する怒りに思わず共感の拍手パチパチ。 読んでスッキリ辛口コラム集。 2003年とちょっと古い。 ブックオフで買ってきて、 バンコクの古本ショップで売ってきた。 書いているのは有名人 (知らない人もいるけど) たいして恥ずかしいとも思えないことを書いてる人も いれば、そんなこと言っちゃっていいの?と思うほど 過激な体験の人もいて、おもしろい。 個人的には、富士真奈美が、スケートの伊藤みどりのマネを して、家でジャンプして、足首を骨折して、手術して 2ヶ月入院した、というのが嬉しかった(^_^.) 恥ずかしいのも、怒りも、実際に文章に書けと言われたら、 恥は秘密にしておきたいし、怒りは根性悪がバレそう だから、書けないです。 有名人は、文も楽しくスゴイな~と思いました。 ■
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by kimikitak
| 2010-03-07 22:50
| 本
![]() 刊行され、再編 講談社文庫(2006年5月) 「1号線を北上せよ」という内なる声に 従って、ホーチミンからハノイへの旅 沢木耕太郎ならではの、旅のスケッチ 巻末には、「旅が教えてくれたこと」という 高峰秀子との対談が掲載されている。 解放前のサイゴンには行かなかったのに、 なぜベトナムか? その理由の一つに 産経新聞特派員だった近藤紘一氏との縁、 その著作からの触発されたことなどが 描かれていて、少し嬉しくなった。 私がベトナムに行ってみたかったのは 近藤紘一の本を読んだからであって、 「あ、近い!」などと、おこがましくも 思ってしまったのでした<(_ _)> 若いときとは違う沢木耕太郎の旅の内容は、 これがまた、とても奥深く、おもしろく、 しかも上品で素敵だと思った。 沢木耕太郎が、旅のお伴に持っていった 本は、林芙美子の「浮雲」 それも読んでみたくなりました。 ![]() 蓮池薫さん 昨年、私が行った韓国、そのときに目にした きれいな躑躅チンダルレを調べていたら、 蓮池さんの情報がでてきた。 ブログも持っていらっしゃるらしく、 その内容が、この作品にまとまっているらしい。 これを読んで蓮池さんは、立派な文章家なのだと また、おこがましくも思いました。 北で、日本語に訳す仕事もこなしていらしたらしいし、 現在は、翻訳家、通訳者、教壇にもたっていられる ので当たり前かもしれないですが、 とても内容にも文章にも惹きつけられました。 内容は多岐にわたり、日常的なことから歴史まで、 興味深いことが盛りだくさんに描かれていました。 それも、未だ解決していない拉致問題の重石を かかえながらの配慮が伝わって来て、このことを 日本人はいつも忘れてはならないと、あらためて 思いました。 北朝鮮での暮らしの中のことで、ひとつとても ビックリしたのは、キムチを漬けるくだり、 これを失敗すると厳しい食糧事情を乗り切れないらしい。 重要な保存食品ということです。 キムチを漬ける時期には、一人あたり、300キロの 白菜が配給され、蓮池家では4人で1200キロもの白菜、 大根は一人当たり50キロ、この半端じゃない量との 悪戦苦闘など、淡々とおもしろく書かれていましたが、 ちょっと意外でビックリしたわけです。 この本では、帰国されたときよりもふっくらした 蓮池夫妻のソウル紀行写真などもありました。 ■
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by kimikitak
| 2010-03-04 19:31
| 本
昨日、長電話した友人、やはり鼻炎がひどそうでした。
同病者がいて、大変嬉しく、窓を閉めて引きこもって 長いお喋り。 その後、友人(アク・リン・モエの母) はマスクを買いにクルマで出かけ、路駐4分間の間に 駐車禁止でつかまったそう。 ああ~ あの長話がいけなかったかしら~(笑) ★☆∵∴☆★∴∵★☆∵∴☆★∴∵★☆∵∴☆★★☆∵∴☆★∴∵★☆∵∴☆★∴∵★☆∵∴☆★☆∵∴☆ ![]() 旅行中、閑なときには本、と思い ブックオフで買ってきたのですが、 この本、ものすごい量があったので、ものすごく売れたおもしろい話 かと、期待して読みましたが... 初めはサクサク、でもすぐになんだか変な話と思い始め、 主人公の先生も好きになれなかったし、 楽しめない本でした。 火曜サスペンスを安っぽくした感じ。 それでも、私の通学エリアにも近い気がして、なじみ深い 場所もでてきたので、なんとか、ようやっと読みきりました。 古い話だからしかたないかとも思いましたが、 これは、みんなどう感じたのか気になってしまいレビューをみてみたところ、 けっこう酷評が多いのでちょっと納得してしまいました。 これは、ドラマにもなったようなので、それなりに 人気の作品なんでしょうが、どうも変な印象だけが 残ってしまいました。 けなしてばかりでごめんなさい という感じです。 ■
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by kimikitak
| 2009-02-17 19:23
| 本
![]() 138回 直木賞作品 ずいぶんと待ってようやく借りてきましたが…… う~ン、と唸ってしまい、嫌悪感に満ちてしまい、 はっきり言って、えぐくて、痛くて、好きになれない作品。 それでも、先に進まずにはいられなくて、最後まで がんばって読みました。 近親相姦というタブーがテーマで、 それをものみ高くならないよう上手に書いたのでしょうが、 それがかえって、気持ち悪さを増幅。 現在から過去へ遡る、こだわった構成で、 ミステリアスな知りたい部分が解明されていくので、 読まずにはいられないように進んでいきますが、 結末もスッキリしないし、読後感としては、 ぐったり疲れた、そんな感じでした。 文章自体は、凝りすぎてなくて、読みやすいのに、 不思議とどんどん、重たくまとわりついてくるようでした。 作者の他の作品を読んでないですが、 他の作品をすぐには手にとりたくない気がしてしまいました。 若い人なら、受け入れやすいのかな?などと思いました。 ■
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by kimikitak
| 2008-12-06 21:42
| 本
![]() 自費出版したデビュー作が、評判となり、再刊されて ベストセラーとなったとあって、作者のことは知らなかった ですが、読んでみると 近い年代の女性の、渾身の一冊 のように思えました。 テレビ朝日でドラマ化されたので、録画して、ちょこちょこ みました。 ドラマがみたいというより、この内容がどう描かれるのか 興味があったからですが、のっけからガッカリ。 原作では、専業主婦でお金持ちの恭子、夫は会社勤務、であるのに ドラマでは、恭子はピアニスト、夫は医者。 これでは、もうこのストーリーは成り立たないのでは? セレブ専業主婦であるからこその話が、全く変わってしまって、 その後のストーリーも、どんどん手が入れられて、 原作者は満足できたかな?と疑問でした。 ゴージャスな生活と豪華キャスト、楽しめればいいのかも しれないけれど、原作者の意図からはずれているような... あれこれ心の中で、ケチつけながら見ましたが、 米倉涼子の美しいこと! 恭子のイメージにはよく あっていた...どうせなら、原作に忠実に作っても きっと見ごたえがあっただろうに... ■
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by kimikitak
| 2008-09-08 22:40
| 本
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