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米沢教授

米沢教授_e0117945_18254312.jpg 米沢冨美子日本の理論物理学者だそうです。
メル友で交流が続いているおじ様から、
ためになるDVDを送っていただきました。
’我が心の旅’2002年に放映されたもの、
再放送のコピーなのですが、コレを見て 
物理にも科学にも無縁の私は、この方に
一人の女性としてとても興味をもちました。
華々しいキャリアからは結びつかない
かわいらしいゆっくりとした喋り方、
今は亡きご主人との思い出を語る輝く瞳、
こんな方がいらしたとは、私は知りませんでした。
いちばん心にズシッときたのは、 
「映画もコンサートも、そういった楽しみより
勉強しているときがいちばん楽しい、まさに
寝食を忘れて…」 とおっしゃっているところ。
研究に没頭して、3人の娘の母でいて、凡人ならぬ
ものぐさの私には、同じ人間とは思えない雲の上のようなお話。
優秀な方の別世界のご苦労を、真摯にうけとめました。

では、メル友のおじさまの メールによる物理講義を載せます。
皆様も 講義を楽しんでください。


 昔1945年にアメリカで10mm角で真空管と同じ働きをし、しかも真空管のように電子を出す電力の必要がない、固体の中で自由に電子をコントロールできる「トランジスター」が発明されました。 その後この素子をいかに小さくするかで各国研究をかさね、いまでは発明当事の40万分の1に小さくなったので、今のパソコンがあるのです。
 そこで、その構造の基本は、99.999999999%つまりイレブンナインの純度に精製した金属シリコン(精製したときは多結晶)から、N型とP型の単結晶を作るのです。
 そこでN-P-Nと結晶の違うシリコンを3層に組み合わせ、それぞれ端子を付ければ、N-N間の抵抗が中間のP端子に与える小さな電力で変えられるので、あらかじめN-N間に大きな電力をかけとけば、自由に大きな電力を小さな電力でコントロール出来るのです。 
 つまり電気の不導体(プラスティックとか・・)と良導体(銅とかの金属)の間を自由に作れるから「半導体」と呼んでます。

 以前は、太陽電池もこのP型とN型の結晶を組み合わせ光をあてれば発電するので、この違う結晶のシリコンの組み合わせで太陽電池を作ってました。  ところが結晶を作るのにコストがかかるので、トランジスターのように正確に電気をコントロールする必要がなく、ただ発電さえすればいいので前からシリコンを精製しただけのアモルファスを使えないか?と言うのが長年の夢でした。  
 それを可能にしたのが米沢さんと言っても過言ではないと思います。  つまり結晶のように分子の配列がきちっとしてなくても、製造過程で分子の配列違えればその組み合わせで、光を当てれば発電できるようになったので、現在では太陽電池はすべてアモルファスシリコンで作られてます。  
 もともと米沢さんは、湯川秀樹さんと同じ「理論物理学」ですので、物を作ることとは縁遠いのですがキール大学は理論物理学科がなく化学を勉強したので、シリコンを作りその分子配列のことは理論物理学の範ちゅうなので、アモルファスの研究を始めたのだと前の講義のとき聴きました。


さて、ちんぷんかんぷんのものぐさな私は、何度も読んでいます。
そのことを お伝えしましたところ、次に、わかりやすい物理のメール
をいただきました。
続きはまた明日。
by kimikitak | 2008-07-03 19:01 | 集合
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