忘れかけてる読書記録
簡単感想 2020年、高齢者が国民の3割を超え、社会保障費は過去最高を更新。 破綻寸前の日本政府は「七十歳死亡法」を強行採決する。 2年後に施行を控え、宝田東洋子(55)は「やっと自由になれる」 と喜びを感じながらも、自らの人生の残り時間に焦燥感を隠せずにいた。 我侭放題の義母(84)の介護に追われた15年間、懸命に家族に尽くしてきた。 なのに妻任せの能天気な夫(58)、働かない引きこもりの息子(29)、 実家に寄りつかない娘(30)とみな勝手ばかり。 「家族なんてろくなもんじゃない」、東洋子の心に黒いさざ波が立ち始めて…。 すぐそこに迫る現実を生々しく描く。注目作家、渾身の書き下ろし小説。 おもしろかった! 荒唐無稽だけど、現実の問題が全部盛り込まれていて、納得! 登場人物は、あまりにもキャラの誇張がすごいけれども、あくまでも 創作だから許せる範囲。寝たきりの姑の言動のひどさ、夫の身勝手ぶり、 熟年離婚ものだけど、この主婦は、介護しつつあと2年たてば…とガマンの日々。 どう結末させるのだろうと、期待て一気に。 さすがに、まとめに入ったあたりは、都合よくまとめ感はあるけれど、 少々明るく終わるので、救いがあるのはけっこうなこと。 最近では、下重暁子の「家族という病」という売れてる新書もチラッと 立ち読みしたけど、わりと普通に思い当たることが書かれててちょっと 気になる本。 優秀な営業マンの宗太は、理解ある夫、 愛情深い父親として幸せな毎日を過ごしていた。 だが、母親の介護を発端に夫婦に亀裂が入る。 そして、たった一度の過ちが、 順風満帆だった彼の人生から全てを奪っていく。 誠実に生きてきた。懸命に生きている。それでも、 人は「彷徨い」、時に道を外す。 平凡な幸せが脆くも壊れていく様を描いた衝撃のミステリー。 これもI子さんから回ってきた。 こちらもまた、介護問題をはらみ、不倫に殺人とてんこ盛り。 天野節子といえば、'氷の華’を以前読んだけれどすっかり内容は忘れた、 確か、テレビドラマにもなったはず。 こちらも、そんな仕立てではある。著者の年齢が同世代なので、 内容表現は共感するところが多い。 かなり分厚い文庫、少々、まわりくだかったり、状況設定が飛ぶのが ちょっと読みづらい。 キーになってる日光の三猿のストラップのくだりが、ちょっと無理があるかなと。 それなのに、ストラップ、ストラップと、くどいのが印象に残ってしまった。 介護の問題は、リアルで現実的。 元飯田町に新しく暖簾を掲げた「つる家」では、ふきという少女を下足番として雇い入れた。 早くにふた親を亡くしたふきを、自らの境遇と重ね合わせ信頼を寄せていく澪。 だが、丁度同じ頃、神田須田町の登龍楼で、澪の創作したはずの料理と全く同じものが 「つる家」よりも先に供されているという。はじめは偶然とやり過ごすも、 さらに考案した料理も先を越されてしまう。 度重なる偶然に不安を感じた澪はある日、 ふきの不審な行動を目撃してしまい―――。 書き下ろしで贈る、大好評「みをつくし料理帖」シリーズ、待望の第二弾! もうこれはいつ読んだかも忘れたけれど、載せてなかったので。 載せたいのは、好きな小説だから。 登場人物も魅力あり。 これは是非とも シリーズ で全部読みたい。 何といっても、江戸の町が魅力だし、みをの作る料理の美味しそうなこと!
by kimikitak
| 2015-06-03 10:46
| 本
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