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ピーことば

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辛口だが、愛情あふれるコメントが人気のピーコ。自身も大病を経験し、
老いへの向き合い方をシビアに考え、今を大事に「きちんと」生きている67歳。
その口から紡ぎだされる言葉には含蓄がある。
「若作りって恥ずかしいことよ」「きれいになりたかったら継続が必要。
すぐに結果は出ません」「自分を磨くための我慢は50歳からするの」
「毎日をきれいに暮らすこと。『しんどい』はタブー。
おしゃれって、結構そういうところからくるものよ」
「自分のためだけに生きていると空しさはなくならないの。
人のために生きなさい」「命に限りがあると知り、
欲を捨てて生きられるようになったの」「『いい人と思われたい』
という欲を捨てるとラクに生きられるわ」
「年をとっても幸せでいるためには、自分の中に楽しみを持っていることが大事なの」
など、ピーコの金言を集めて構成する。
マツコ・デラックス、吉行和子、奈良岡朋子との対談も収録。


カーブスの友だちが、たまにはエッセイも軽くていい、なんぞと言って貸してくれました。 
もともと、辛口ピーコのファッションチェックは大好きで、よく見てたので、ピーコの発言は
おもしろいかと。 
雑誌’ゆうゆう’に掲載されたエッセイ+対談で仕上がった本でした。 
長年の朋友、吉行和子、奈良岡朋子との対談に加えて、マツコデラックスとの対談で、
テンション上がりまくりの暴露的お話に、思わず、これは誰のこと言ってるのかな?と
興味津々となったり、おもしろおかしくササッと。 
「あれは、化け物ね。恋多き女優として有名で、昭和30年代のNHKホームドラマで有名に
なった… 今70歳くらい? 」 「もう何度もお直ししまくりだから」 ってマツコとの対談。
果てさて、この女優って誰だろうと気になることなること。 お直しの女王だそうです。 
マツコと二人で、今流行の美魔女をメッタ切り。これにはちょっとばかり溜飲がさがるような。
’哀れっていえば、有名な男と結婚したからってイバってる女も哀れだと思うの“ 
こんな調子の対談は、なかなか小気味よく感じました。 
吉行、奈良岡の大御所は、当然のことながら、すがすがしい竹を割ったような話しぶりが
素敵でした。 まさに大人の女!  
この3っつの対談以外はピーコならではの格言に、説明やエピソードつき。 
40代で眼球摘出という大病に遭遇してるからか、自分自分じゃなくて、
辛口でも優しい思いやりやフォローも忘れてないようでした。 
ピーコのことばと言っても、わりと当たり前といえばいえるような話
がほとんどですが、やはり人間の基本は普遍的なものとも思え、 
斬新なもの言いはあまりなかったです。 
たとえばこんな風に。 
「年をとって自分のことばかり話すような鈍感な人にならないために、
美術館に行って絵を見たり、...」 とか
「死ぬときは皆ひとり。私は行き倒れて死んでもかまわないと思ってるの。
そのために、身辺を綺麗に片付けて、周囲の人に負担をかけないように…」
などと、わりと当たり前のことが中心です。
ファッション指南も多く、そうそう、言い訳しきりでなりふりかまわぬままじゃ
いけないな~とあらためて思った、そんな気にもさせてくれました。 
でも、もっと厳しいかとおもいきや、それほどでもなかったのは、
少々、オバさんたちへのあきらめも入ってるかも。  
ピーコさんは本がないと生きていけないともおっしゃって、読書家のようです。
オカマが珍しかった時代の双子のオカマ、それぞれ映画とファッション、
ふたりとも今もって活躍中。 おすぎの映画評もおもしろく、
やはり才能ある双子オカマだったのだな~と、あらためて思いました。 
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by kimikitak | 2013-06-09 20:32 |

あれから

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高校一年の千幸は、父が電車内で痴漢を働き、
咎めた男性を線路に転落死させたと知らされる。
妹の夕美と協力し、父の汚名を晴らそうと独自に調査した千幸だったが、
叶うことなく家族は崩壊する。
十年後、看護師として働く彼女の前に過去を彷彿させる女性が現れ、
明らかにされた慟哭の真実。その時、千幸の胸に去来した想いは...。


友人が貸してくれた。以前にも映画で痴漢冤罪の話を見ておそろしかったけど、
こちらはどうかな?というところ。
ここは東海道線のみ、1区間も長く、通勤・通学の時間帯の密室は神経を使う。 
息子にも夫にも、痴漢に間違われないよう気をつけて!とよく言ってたものです。
この話は、私の想像とは別の展開へとどんどん進んでいくので、先が知りたくて
すぐに読めてしまいました。 
けれど、家族が崩壊するにあたってのプロセスが少々雑だったり、
感情表現が手短すぎて、納得いかない部分も多々あったのが残念。
千幸の前にあらわれる過去を彷彿とさせる女性、この女性の家庭も
みごとなまでに救われない家庭。
普通の家庭が、一瞬の出来事から耐え難い苦痛とともに未来が一変してしまい、
立ち上がることがいかに困難かを描きたかったのかとも思いました。 
ちょっと偶然も多すぎ、成り行きにもムリが多々ありますが、
最後、光が見えて、終わり方には救いがありました。 
でも、取り返しのつかない長い苦痛の期間を、共に味わったようで、
妙な疲れが残りました。 
ストーカーや、DVや、オレオレやら、最近の事件の多さといったら、怖ろしいほど。
他人事でもイヤですが、我が身にふりかからないことを祈るのみ。 
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by kimikitak | 2013-06-03 23:33 |

ハピネス

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三十三歳の岩見有紗は、東京の湾岸地区にそびえ立つタワーマンションに、
三歳二カ月の娘と暮らしている。結婚前からの憧れのタワマンだ。
おしゃれなママたちのグループにも入った。
そのリーダー的な存在は、才色兼備の元キャビンアテンダントで、
夫は一流出版社に勤めるいぶママ。
他に、同じく一流会社に勤める夫を持つ真恋ママ、芽玖ママ。
その三人とも分譲の部屋。
しかし有紗は賃貸。そしてもう一人、駅前の普通のマンションに住む美雨ママ。
彼女は垢抜けない格好をしているが、顔やスタイルがいいのでいぶママに気に入られたようだ。
ある日の集まりの後、有紗は美雨ママに飲みに行こうと誘われる。
有紗はほかのママたちのことが気になるが、美雨ママは、
あっちはあっちで遊んでいる、自分たちはただの公園要員だと言われる。
有紗は、みんなには夫は海外勤務と話しているが、隠していることがいくつもあった。
そして、美雨ママは、有紗がのけぞるような衝撃の告白をするのだった……。
「VERY」大好評連載に、新たな衝撃の結 末を大幅加筆!


新聞で見て興味をもってたところ、カーブスのエンタメ好きの友だちがまわしてくれた。
「ハマるよ~!」と言って。 
本当にのっけから最後まで、飽きることなくいっちゃいます。 
ただし、この話の主人公とママたち、私の子どもの世代ということもあるので、
ジェネレーションギャップは大きいし、ついつい姑目線にもなって見てしまいます。 
しかし、それ以上に、この主人公有沙には、同調、共感、好感どれも無理。 
桐野さんは、有沙をゆっくりと成長させていくカタチでまとめてるけど、 
いつもイライラさせられます。 
でも、私たちの子育て中にも似たようなことはあったな~と時代は違えど世の母親たちの
孤独や焦りは、そうは変わらないのかとも思えました。 
タワーマンションは、シニアになった今なら住んでみたい空中住空間。 
そこで子育てするということは、今の時代でもちょっと特殊で、
その様子もリアルで、桐野さんは相当リサーチしたものと思われます。 
これを読んでると、どんなに眺望が素晴らしくても、ホテルのようでも、
住みたい気にならなくなりました。  
角田光代の「森に眠る魚」も子育てママの話、あれは本当にあった話だし、
夢中で読める度合いも相当なもの、レベルの高い作品だと思って印象深いですが、
それに比べてしまうと、現代タワマン子育て、ちょっと納得いかない部分も多く、
浅い感じましました。  
でも、おもしろい! 
ネタバレになるので、感想もほどほどにですが、エピローグでそう来るのか?と
思っても見なかった結末にちょっとハッとさせられビックリ!  
ここに至って、いろんな問題がシッカリ見えてきて、著者のメッセージも
伝わってくる、そんな感じでした。   
姑、母親目線の私が読むのと違って、今の若い子育てママたちはこれを
どう感じながら読むのでしょう。
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by kimikitak | 2013-05-07 23:37 |

脳はこんなに悩ましい

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池谷裕二/著 中村うさぎ/著

「先生! セックスのとき脳は何を感じているのですか?」――。
「コロッと脳に騙される身体」「なぜ人は平気で嘘をつくのか」「幸福を脳はどう感じているのか」など、
心と身体をめぐる疑問はすべて脳に通じる――。
かくも不思議で悩ましい脳の世界について、作家が研究者を徹底尋問。
「赤ワイン好きの女性は性欲が強い」「脳とうつ病の関係」など、
よそじゃ絶対聞けない超アダルトな脳科学!



ラジオで池谷先生のお話を聞いて、読まずにはいられなくて借りました。 
どこが~というと、遺伝子診断でそんなことまでわかっちゃうの~?というところ。 
アメリカでは、DNA診断も値崩れが始まって、勇気あるお二人は$99で、アメリカに
唾液を送って検査を受け、その結果も本書に載せられてます。 
何がわかるかというと、病気遺伝子(アルツハイマー、糖尿病、高血圧、心疾患など)の程度、
酒好きか、ヘロイン好きか、ニコチン好きかなどや、カフェインの分解の速さまでも。
アトピーやアレルギー疾患や、敏感な痛みセンサーを持ってるか、などなど。
運動能力も、池谷先生は短距離向きで、確かに俊足だったそうです。
IQの高さ、このあたりがいちばん怖いところ。
私は絶対低めなんだろうな~
先祖のルーツ、エリアで表示され、ちなみに中村うさぎは南米系。
IQも高めだそう。 
IT機器への好みも遺伝子によって決まるとか。 
ハゲか否か、肥満遺伝子、耳あかが湿ってるか乾いてるかなど、細々としたことまで。 
浮気遺伝子を持ってる人は離婚率が高いなど、多岐にわたってます。
こんな検査は私は絶対受けたくないですが、きっと肥満遺伝子があるんだわ、と納得。
韓国でも遺伝子検査は進んでいるらしく、それに合わせた道に進ませようという動きもあるようです。
DNA整形も可能で、新種の生命体を創作できる段階にきてるとのこと、まるでSF映画のような
ことも遠からずなのでしょうか。

この検査についての他にも内容は豊富。 
IQと大脳皮質の厚さは比例して厚いほどIQは高い。
今、120ある人でも小さい頃は薄かったという、成長プロセスで
厚みは変化するそうです。 20歳すぎればただの人ということも。

報酬系(快感を生み出す脳部位)があって、他人の失敗、他人の不幸を脳は嬉しがってこの部位が活動。
嫉妬の感情があると前帯上皮質(不安に関する脳部位)が働くなど、脳ってとても正直らしいです。
所持金が増えれば、報酬系が活動!

ネットの登場で脳の使い方も変わり、記憶力が落ちるなど脳のはたらきもかわる、
でも、時代が変われば目指す方向も変わるとのこと。 
膨大な英語資料が巻末に載せられてました、いったいこの先生の脳はどうなってるんでしょう? 
〆は、神に委ねるという方向に落ち着いて少しホッとしましたが、内容が濃くてあっさり読むことは
できません。

池谷先生の、上品で知的な語り口、中村うさぎのありのままって感じの鋭い突っ込み、
対談ものはあまり読みたくないと思ったものの、このかけあいは面白かったです。
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by kimikitak | 2013-03-24 14:58 |

三匹のおっさん

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腕に覚えありの武闘派2名、機械をいじらせたら無敵の頭脳派1名。
かつての悪ガキが結成した自警団が、今日もご町内の悪を斬る!

「三匹のおっさん」とは…定年退職後、近所のゲーセンに再就職した剣道の達人キヨ。
柔道家で居酒屋「酔いどれ鯨」の元亭主シゲ。機械をいじらせたら無敵の頭脳派、
工場経営者ノリ。孫と娘の高校生コンビも手伝って、詐欺に痴漢に動物虐待…身近な悪を成敗。


有川浩は好きな作家さんで、どれもおもしろいはずと期待がこもりつつ、
ときが経った作品ならすぐ借りられて、今更ですが読みました。
続もぜひとも読みたいです。 
三匹のおっさんというタイトルがイマイチ、理解しがたく後回しになったのですが、
内容は、気持ちサッパリすがすがしくおもしろかったです。 
主人公は誰か?特定するに非ずですが、剣道家の清田キヨカズ家と孫息子
佑希が、主だった役割を果たします。 
清田きよかず家の2階の2世帯住宅に住む息子家族。 
嫁姑問題、家族問題もはらみつつ、高校生の一見チャラオの祐希が
きよかずじいさんとの距離を次第にせばめる経緯など、
会話を含めて楽しめました。
なんといってもこの高校生佑希の力。 
自ら思った活躍は控えても、じいさん(三匹のおっさん)たちを
後押ししてあまりある活躍っぷりでした。
短編でどれも1話完結で、見てる方はありがたいです。 
定年したけれども、おさまる器のないオッサンたち、
じいさんばーさんやら、オッサンやら、タメ口ばかりの息子でハラハラ。 
けれどおさまるところにおさまって、楽しめました。
有川浩は、やっぱりおもしろい。 
今時の高校生、チャラちゃラしてても、世の中をちゃんと見てる。 
なかなか頼もしい佑希に拍手でした。
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by kimikitak | 2013-02-22 23:10 | 集合

プリズム

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いま目の前にいるのは、私が愛した“あなた”ですか?
かつて誰も経験したことのない、切なくミステリアスな恋愛の極致!!

世田谷に古い洋館を構える資産家の岩本家に聡子は足を踏み入れた。
美しい夫人から依頼されたのは、小学校4年生になる息子・修一の家庭教師。
修一と打ち解け順調に仕事を続けていた聡子だが、ある日、屋敷の庭を散策中に、
離れに住んでいるという謎の青年が現れる。
青年はときに攻撃的で荒々しい言葉を吐き、聡子に挑みかかってきたかと思えば、
数日後の再会では、陽気で人当たりが良く聡子を口説いてからかったり、かと思うと、
知的で紳士然とした穏やかな態度で聡子との会話を楽しんだり……。
会うたびに変化する青年の態度に困惑するが、屋敷の人間は皆
その青年については口を硬く閉ざすのであった。次第に打ち解けていく青年と聡子。
やがて、彼に隠された哀しい秘密を知った聡子はいつしか彼に惹かれはじめている自分に気づき、
結ばれざる運命に翻弄される。
変幻自在の作品を生み出す著者が書き下ろした、哀しくミステリアスな恋愛の極致。


かなり前、友人がおもしろいと言って図書館返却の期日が残っていて回してくれたので
読んでみました。乖離性同一障害(多重人格)がテーマということでちょっと興味がわきました。
映画では、シークレット・ウィンドウや、ファイトクラブなど少々記憶あり。 
主人公の梅田聡子が、解離性同一障害の青年のいくつかある人格のひとりに恋をする
という物語なのですが、要は不倫で、まずはこの梅田聡子に感情移入できなくて残念。
多重人格の人の多くは『幼児虐待』と深く関係してるらしく、
虐待を受けて、死ぬか発狂するか、人格分離をおこすしかない。
虐待から逃れるために自らの記憶を消し、避難用に創りだした「人格」に
記憶を書き換えることで生き残るのだそうです。
巻末の参考文献の量を見れば、百田氏、多重人格についてかなり調べたのだと思われます。 
多重人格の青年は、父親からひどい虐待を受けてその描写も生半可ではなく
少々読んでて辛くなる部分がありました。
この青年は最初、12の人格を持っていて、催眠療法に人格統合され5人になり
さらに聡子との絡みにより、人格が統合されていくのですが、
そこに聡子という、あまり共感できない女性の出現で、話はややこしくなり、
読んでても、青年の人格の誰のどれだかこんがらがって、中だるみの感が
ぬぐえませんでした。 
ちなみに聡子さんは、すらりとした美人。うめださとこって名まえ、美人に結びつきませんが^^
青年の人格のうちのひとりは大阪弁で真っ直ぐで凶暴、スタバでろくでもない若者を
どなりあげる場面などは、ちょっと小気味良かったりもしましたが、
恋愛方向にどんどんなるほどに、興味が薄れていきました。 
作品としては好きになれませんでしたが、人の心のメカニズムについて感じるところが
多々ありました。  
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by kimikitak | 2013-02-21 20:43 |

ロスジェネの逆襲

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人事が怖くてサラリーマンが務まるか!
人気の「オレバブ」シリーズ第3弾となる『ロスジェネの逆襲』は
、バブル世代の主人公が飛ばされた証券子会社が舞台。
親会社から受けた嫌がらせや人事での圧力は、知恵と勇気で倍返し。
ロスジェネ世代の部下とともに、周囲をあっと言わせる秘策に出る。
エンタテインメント企業小説の傑作!


ときは2004年。銀行の系列子会社東京セントラル証券の業績は鳴かず飛ばず。
そこにIT企業の雄、電脳雑伎集団社長から、
ライバルの東京スパイラルを買収したいと相談を受ける。
アドバイザーの座に就けば、巨額の手数料が転がり込んでくるビッグチャンスだ。
ところが、そこに親会社である東京中央銀行から理不尽な横槍が入る。
責任を問われて窮地に陥った主人公の半沢直樹は、
部下の森山雅弘とともに、周囲をアッといわせる秘策に出た―。
胸のすくエンタテイメント企業小説


借りてきてちょっと読み始めたら止まらない、すぐに読める物語。 
バブル組のシリーズの3作目。 
最初から、結末は少々見えてきますが、 
最後は読むのが惜しくなるようで、ゆっくりと結末を楽しみました。
ロスジェネとは? 
 世の中がバブル崩壊後の不景気という名のトンネルのすっぽりと入り込んでしまい
 出口を見出そうともがき苦しんでいたこの10年間。
 1994年から2004年に亘る就職氷河期に出た若者たち、その彼らを、後に某全国紙
 の命名により『ロストジェネレーション』 略して ロスジェネ世代と呼ぶようになる。

なんだそうで、バブル入行の半沢とロスジェネ世代の森山の物語。 
企業買収がテーマ。 ヒルズのIT といえば、そうあの人、まだ記憶にあるあのこと。 
理不尽な買収劇にバブル半沢と、ロスジェネ森山の知的活躍で、
旧態依然とした銀行にしがみつくお偉い輩をやっつける、
征伐のお話でした。 
悪だくみ連中が、小悪すぎるキライがあって、下工作、根回し、わかりやす過ぎますが、
株価、経済のことなど盛り込まれているので、学習になりました。 
保身に余念のない悪主人公たちの、いさぎ悪さも手伝って、
なおのこと半沢のカッコよさが目立ち、ともかくもスッキリと終わる勧善懲悪の
池井戸ワールド全開といった感じでしょうか。 
半沢の発言を通しての池井戸メッセージも多々あり、ロスジェネ世代もバブル世代も
心に刻まれるかと思います。 
ただのバンカーじゃない、組織に翻弄されることのない半沢の活躍は、また次があるのでしょうか? 
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by kimikitak | 2013-01-26 22:08 |

ビブリア古書堂の事件手帖

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 鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂は、その佇まいに似合わず様々な客が訪れる。
すっかり常連となった賑やかなあの人や、困惑するような珍客も。
人々は懐かしい本に想いを込める。それらは思いもせぬ人と人の絆を表出させることもある。
美しき女店主は頁をめくるように、古書に秘められたその「言葉」を読み取っていき──。
 彼女と無骨な青年店員が、妙なる絆を目の当たりにしたとき思うのは? 
絆はとても近いところにもあるのかもしれない。あるいはこの二人にも。
 これは“古書と絆”の物語。


・プロローグ 王様の耳はロバの耳
1話 ロバート・F・ヤング たんぽぽ娘
2話 タヌキとイヌとワニが出てくる、絵本みたいなもの
3話 宮沢賢治『春と修羅』(関根書店)

近所のR子さんが貸してくれたので、2をパスのまま読みましたが、
1話ごとに一応の解決があるので問題なし。 
R子さんは1冊めよりもおもしろくないと言ってたけれど、ビブリア古書堂の
美貌の店主・栞子さんの行方不明のお母さんの秘密が明かされかけたので
読み進む甲斐があるという感じでした。 
1冊めよりもインパクトは薄いかもしれないけれど、どの話も家族が絡んでて、
それなりの収束を見るので、わりとスッキリします。 
お母さんの秘密は、ここでは半端で終わるので、どうしたって4を読む
ことになるのでしょう。 
ところで、これはドラマ化されるらしく、その栞子さん役が剛力彩芽ということで、
ビックリ。 これは、巷でも物議を醸しているようです。 
作者の三上延さんはどう思ってるのでしょう。 
まあ、ドラマは見なければいいだけのことですが、古都鎌倉が舞台なので
気になるし、古書が出てくるので見たい気もあるので残念。
その他の人物設定も変わるようで、疑問だらけのドラマになるのかな? 
栞子さんというのは、古書に関して膨大な知識の持ち主で、ロングヘアで美貌と知性を
持ち合わせた、シャイな人。  誰ならこの役にあうのかなんてキャスト考え中。
比嘉愛未あたりか。 神秘性もあるので誰がやっても難しいでしょう。
なんてえらそうに~
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by kimikitak | 2012-12-17 23:31 |

衣もろもろ

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中年まっただ中のおしゃれの悩みエッセイ
おばさんは何を着ればいいのか──中高年女性が必ずぶちあたる衣類問題。
イタい人、ダサい人にならず、着ていて楽で、出来ればおしゃれに見える服はあるのだろうか?
爆笑と共感の衣類エッセイ。


尽きぬ悩み
個人的ファッション史
羽織物あれこれ
永遠の靴問題
コート選びは妥協せず
決め手はヘアスタイル
格上げは小物で
フォーマルウエアの行く末
服の値段とお手入れ
雨を楽しむ
汗との闘い
「リアル」な自分を理解する
見えない難題
寝巻きの好みは千差万別
基本の一着はどこに
在庫と収納
冬を乗り切る
ままならぬ化粧
「いざ」に備える
満足できる服とは


細いSさんが、図書館で借りてすぐ読み終わっておもしろいからと
回してくれた。  この先順番待ちは長いので感謝! 
群ようこさんは、私とほぼ同じような年齢。 
となれば、着るものの悩みは似たようなものか?でもない、あちらは、世の中で活躍の
作家セレブだもの。  と思いつつも、そんな垣根はおいといて、なるほど鋭い観察眼による
おもしろ文章に、うんうんと納得しながら、うん、やはり一般主婦とはちょっと違うゾ、とか
思いながら、お気楽に読みました。 
着るものの悩みは永遠かと思われるほど、めんどうでどうでもいいやと思いつつもいつも
悩んでるのが現実。 それがちょっとした、お出かけの場合など頭を抱えます。 
そもそも、どうして似合うものがないのだろうか?と思っていたので、そんな人にこの本は
ピッタリ。 
『五十代半ばで、七頭身、八頭身のプロポーションの人は、同世代の女性の人口何パーセントくらい
いるのか』 
『背が低くて小太り、気さくで人はよさそうだが、三頭身あるいは四頭身に寸詰まっている』
などと、最初から痛いところを突いていて、当てはまるだけに共感しながら読み進みます。
どんなに似合うものがなかろうが、出るところには出なければならないし、
今じゃ、腹尻隠しのチュニック愛用になってるオバサンのひとりの私。
世のおばさまたちの悩みをズバリ、微に入り細を穿って解説、どうすればよいか
書き倒し状態の文章に、思わずにんまりしてしまいます。 
若いころのファッションの思い出なども、世代が一緒なのでいたく懐かしい。 
原宿のお店は昔は今よりもっとカッコよかった。 オシャレも昔のほうが、今の子たちより
ずっと洗練されてた、なんぞと思い出したりできて、倍ぐらい楽しめたのでした。 
結局、群ようこさんは、着物にも到達するのですが、そこはやはり出る場所も違うし、
生活も違いすぎるので、マネはできません。 
でも、ファッションが納得できたら、テンションあがりそう、一日が楽しくなりそうです。 
あぁ、痩せたらもうちょっとは楽しいだろうなと~



 
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by kimikitak | 2012-11-28 00:30 |

パンとスープとネコ日和

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【解説】 母を亡くした50歳のアキコは、編集の仕事を辞めて調理師免許を取り、
実家の食堂を継ぐことに。サンドイッチとスープ、サラダ、
小さなフルーツというシンプルなメニュー。
食材にこだわり、いろんな評判に揉まれながらも誇りを持って働き続けていた。
そんなある日、生まれて一度も会ったことのなかった
亡き父親の話を聞くことになった彼女は、
異母兄弟が住む町まで出向くことになり…。
働く女性の幸せとは何か? しみじみと考えさせられる長編小説。


姉からまわってきたので、読んでみた群ようこ。
出自を知らされたのは中学生のとき、というアキコ。 複雑な家庭事情の娘という周囲の目、
ときに母を反面教師としながらも、賢く育ち、凛として生きていくさま、
わりと大変な状況なのに軽快なタッチの文章で、潔いアキコに惹かれながらトントンと読みました。 
母が営んでいた「お食事処かよ」...学校から帰ると午後の休憩時間に、常連のおじさんたちと
たばこを吸いながら談笑している母。 母にとってアキコは期待の星、好き勝手にアキコに
絡んでくる母を内心疎んじる娘、そんな母娘がいろんなエピソードで綴られて
ふたりのキャラクターの描かれ方が絶妙です。 
母亡き後、母の店と対照的ともいえる
『修道院のように簡素な空間で安心できる食材を使って、おいしいパンとスープの店を出したい』
と、母の店を改装して「ä(エー)」というお店を開店させるアキコ。
このお店は、あの「かもめ食堂」を思い起こさせます。 
パンは全粒粉か天然酵母、無農薬か低農薬の野菜、ベジタリアンやヴィーガンのように
極端に走るのはいやだけど、ヴィーガンに近寄りたいという気持ちは持っていたいという
のがアキコの食事に対する正直な気持ち。 
そんなお店は昔の「かよ」の常連客たちには受け入れられないのも当たり前。 
忙しくて日々の食事にあまりかまっていられない人たちにせめて丁寧な食事を
たまには食べてもらいたいという、スープとボリュームのあるサンドイッチの
美味しそうなこと! 
お店は評判となって、遠方からもナチュラル系のお客さんも来て繁盛するも
様々な横槍もはいることに、でも、こんなお店があったらぜひともランチしたいところです。
アキコの気持ちに添ってくれるアルバイトのしまちゃんとのやりとりも、なかなかいい。 
そして、拾った猫のたろちゃん。 猫のことがいっぱい描かれているだけで嬉しい^^
食べ物を扱う店に猫は厳禁、とばかりに2階に閉じ込めたままの猫。
アキコの仕事が終わるのをひたすら待ってる猫、仕事のあとの猫との時間が心地良さそうでした。
アキコの父親を知ってるという人が現れたり、ドラマティックな内容に展開しますが、
最後はちょっと悲しい、いえいえちょっとじゃなくかなり悲しく、
じわじわと孤独が伝わって来たりもしますが、全体に爽やかで明るく、読み心地の良い
一冊でした。
そう思わせるのは、知的で凛として、それでいて自然体のアキコの人柄でしょうか。 
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by kimikitak | 2012-11-20 17:31 |