薔薇盗人

e0117945_1731953.jpg 薔薇盗人 
6つの短編集
解説によると、あじさい心中、ひなまつり
薔薇盗人が浅田次郎自身もことに好きな作品だそうです。
各々の作品に関連性はないも、主人公や登場人物の
語りや、会話に思わず、ぐっとくるものばかりでした。
欠落家族を描いた’ひな祭り’
父親のいない家庭で
水商売の母をしている母を待つ少女の孤独の叫び、
この少女が、賢く、勉強のできるいい子、
また、’薔薇盗人’の少年も、豪華客船のキャプテンを
父親にもち、自分も父のようになりたいと努力する頭が
良い設定の主人公たち、だからこそ成り立つ、会話
文章、感受性、観察眼なので、あまりにもでき過ぎですが、
思わず引き込まれちゃいます。
薔薇盗人は、小説家=三島と思っていて、
三島の死を探求するために自衛隊に
入った経験もある浅田次郎が
’三島へのいやがらせみたいな小説’と
意味深なことを言っているとのこと。
『午後の曳航』を意識した作品
らしいです。 
この薔薇...には、数々の薔薇の名前がでてきて
楽しめるし、ちょっとセレブな雰囲気の
独特の世界をイメージしながら読むと
背徳が明かされるのがわかっていながら
殺伐としないところが印象的でした。
その他、どれも、意表を衝いた進行で
淡々と語られながらも濃い不思議な作品でした。
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by kimikitak | 2009-01-21 17:41 |
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