ぼくたちの家族

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舟を編む」が数々の映画賞を受賞し、
アカデミー外国語映画賞日本代表作品にも選出された石井裕也監督が、
母親の病気をきっかけに、さまざまな問題に直面した家族が、
再びひとつになっていく姿を描いた。
ごく平凡な一家の母・玲子は物忘れがひどくなり、
病院で検査を受けると、末期の脳腫瘍で余命1週間と宣告される。
玲子は家族がバラバラになることを恐れながらも認知症のようになり、
家族にひた隠しにしてきた本音を吐露。
突然訪れた事態に父は取り乱し、社会人の長男は言葉をなくし、
大学生の次男は平静を装おうとする。
残された男3人はさまざまな問題と向き合いながら、
最後の「悪あがき」を決意する。
長男の浩介に妻夫木聡、その弟・俊平に池松壮亮。
両親を原田美枝子、長塚京三が演じた。
原作は早見和真の同名小説。


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ストーリー:重度の物忘れにより病院で検査を受けた玲子(原田美枝子)は、
末期の脳腫瘍で余命1週間と宣告される。
そして認知症のような状態になった玲子は、
それまで話すことのなかった家族への本音をぶちまけ、
長男・浩介(妻夫木聡)、次男・俊平(池松壮亮)、
夫・克明(長塚京三)はうろたえてしまう。

やがて経済破綻や家庭内不信など、ごく普通の家族に隠されていた問題が明るみに出てきて……。


原作の感想
単行本では 砂上のファンファーレ


原作を文庫で読んだときに、映画になったら見ようと思ってて、そのときがきて、
わが町シネコンで見ました。 
原作は、もう細かい部分は忘れてましたが、 
まずは主人公若菜玲子こと原田美枝子のアップ。 
だんだんと蘇って、思い出しました。 
友だちと3人で吉祥寺で会って語らう玲子、
何か変! 原作では確か、鰻だったけれど、映画ではサボテンの名前。 
思い出した時には、友人たちに唖然とされる。 
その後、友だちのハワイのおみやげを持ちつつ、 
遠路、郊外まで帰る姿がいたく物哀しい。 
三好という、架空の町。   
延々と電車に揺られて駅についても、そこから更に歩く歩く。 
いかにも、理想とかけ離れた生活を送っていそうな玲子の姿。 
やっと手に入れたマイホームは立派でも、すでにくすんでいて、
家の中に楽しそうな気配は全くなく、帰ってからもぼんやりし続ける玲子。
サボテンだけが、玲子の生きがいでもあるように見える。
駅までの夫の送迎をこなす玲子、クルマが少々凹んでたりするのも
何か、いやなものを連想させます。 
原作を読んでるので、玲子の脳腫瘍のことも詳しくわかっていて、
想定外の進行はないものの、ここは、町の様子、家族の立ち位置など
確認する場面が続き、 見ていても、少々辛くなる感じでした。 
長男妻夫木の嫁の妊娠がわかり、うかい鳥山で両家の食事会。 
そこで、玲子の尋常でない様子が発覚し、病院へ行くことになる。 
そんな場面は俳優陣の、演技が見もの。 
1周間の余命宣告をされた家族。 そこから、バラバラだった家族が
妻、母玲子のために動き出す。  
と、あらすじ説明っぽくなってしましまいました。 
本を読んだときには、映画化も決まっていたし、これでもかという
辛い話を、映像ではどう表現するのか楽しみにしていたのでした。
郊外の町の風景、それは山梨の四方津というところで撮影されたとか。
水道塔に長男が登るシーンがあるのですが、そこから見渡すと
果てしなく続く、同じような家々。 
どこの家にもドラマがあるのでしょうが、若菜家の現実は、果てしなく暗い。 
妻夫木はこの映画のために、かなりがんばって痩せたとか。 
父親役の長塚、ふがいなくも、見栄っ張り、最後は威厳をとりもどそうとがんばる父
の姿を、うまく演じてました。 
実は消費者金融に手をだすほど、逼迫した家計をやりくりする妻、母玲子、 
チャラ男次男池松、はそんなこととは知らずに金の無心を母にするも、
母は甘く、やさしく笑顔で応じる。ボソボソ喋る池松が印象的。   
昔引きこもりだった長男、妻夫木夫婦と玲子はなんとなくしっくりいかない。 
そんな背景のもとの脳腫瘍、 これをきっかけに、家族がひとつにまとまる
というのがテーマですが、現実にはどうだろうか?などと考えつつ観ました。 
ひとりぼっち、孤独だった玲子が家族に守られるようになる、という再生、
家族の成長が描かれてるので、映画を見た後は、心地良いのですが。 
あ、ネタバレしてますが、この話は、結末どうのこうのよりも、映像でのこの家族の
ありようが見どころなので、見ても損はないかと思います。
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by kimikitak | 2014-06-09 05:40 | 映画
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