白愁のとき

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五十二歳という働き盛りの造園設計家恵門を突然襲った記憶の空白。
私が失われていく!! 
自分の人格が崩壊していくというアルツハイマー病の告知を受けた男の
絶望と救済を描いた力作

造園設計家・恵門は、記憶の中にぽっかりと空白があるのに気付いた。
大事な会議で、使い慣れた用語がどうしても思い出せない経験もした。
ひょっとしてアルツハイマー病か?医師の判断を仰ごうと決心し、
身がすくむほどの不安を感じる。自分は本当に真実が聞きたいのか?
もし宣告されたら、この先の人生は?とてつもない恐怖に直面する患者の気持が、
読む者の心を打つ衝撃作。



以前、荻原浩 『明日の記憶』で同じテーマの作品に出会い、映画は渡辺謙、樋口可南子で
見た記憶がありますが、こちらはミステリー作家夏樹静子の作品 
友人が貸してくれたので…明日は次の人にまわすので、感想書いてます。 
『明日の記憶』も衝撃的だったけれど、あのときは自分がまだ少々若かった分
客観的に見てたような。
横山秀夫の『半落ち』もこのテーマだったか?と。 
最近、「あれ」が多くなってきて、我が身に置き換え、怖くなりながら
読みました。 
主人公の造園設計家・恵門は、使い慣れたことばが突然でてこなくなり、亡くなった叔母の症状を
思い起こし、医師をたずねるが、身のすくむような恐怖を覚える。 
なんと、残酷な... 
巻末に理研のアルツハイマー病研究のチームリーダーの方の解説があります。
平成16年の時点での解説ですが、家族性・若年性アルツハイマーの遺伝子はつきとめられています。
この10年で、この病気に対する薬もだいぶ変化してるであろうし、なんたら夢の細胞もできれば、
進行も防げるのかもしれません。 
著者もかなり研究したと思われますが、徐々にあられもないことが起こっていく様子を
リアルに描いてます。
この話の主人公は、自らの今後を 「精神余命」として、苦しみます。
また妻も、得体のしれない恐怖を覚えつつ、支えなければと葛藤、 
また、父親として、息子にも将来を見据えてひとつの重い頼み事をします。 
そんな中、美人デザイナーの桐乃がありのままの自分を受け入れてくれることで
希望がわき、故郷での仕事につながっていくという、ロマンスも挿入されて
少々、気分もそれますが、いずれにしても 重いテーマでした。 

さて、タイムリーにもテレビで 認知症の原因と予防をみました。
脳内でのβアミロイドの増大がこの病気の原因で、これをたまりにくくしなければいけないようです。 
たまりやすい原因 
  糖尿病 脂質異常 ストレス 寝不足  高血圧 歯周病 視力・聴力の低下 等
予防としては
  運動 (こまめにからだを動かす たとえば雑巾がけなども)
  食べ物  野菜・果物 ポリフェノール 青魚
  社会的接触 (脳に刺激を与える)   

まあ、当たり前のことばかり、検索すればもっと教えてもらえましょうが、 
日常生活のあり方が大切なのは確か。
ニュースで、認知症の男性が踏切に入って亡くなり、電車をとめた責任の裁判で
介護責任のある高齢の妻に 過失責任で賠償金を支払うことが決まったとあり、
驚きましたが、とにかく心身の健康に気を遣わなければと思います。 
 
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by kimikitak | 2014-04-28 00:06 |
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