池井戸潤

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大手銀行にバブル期に入行して、今は大阪西支店融資課長の半沢。
支店長命令で無理に融資の承認を取り付けた会社が倒産した。
すべての責任を押しつけようと暗躍する支店長。
四面楚歌の半沢には債権回収しかない。
夢多かりし新人時代は去り、気がつけば辛い中間管理職。
そんな世代へエールを送る痛快企業小説


ずいぶんと前に一気読み。
暑いので感想もまとまらないけどおもしろかった!
バブル?その頃、別にバブリーに縁はなかったけれど、世の中浮かれていて、
なにかいいことありそうな、そんな気がしたことはたしか。 
その頃、学生の就職戦線で都市銀行は人気絶頂。
それから十余年、銀行は凋落の一途をたどった。 
バブル入社の半沢と同期たち、各々のその後、
評価が高かったにもかかわらず、実績をあげられず、専制君主タイプの上司との
折り合いも悪く、統合失調症になって休職する近藤。
研修制度により司法試験を受けても合格できずに昇格が遅れる苅田。 
など、希望と転落、これも現実だったのだろうと心おだやかならずに読み進みます。 
銀行スキャンダル、不祥事も派手だった、旧大蔵省の色ボケ接待や官民癒着など、
果ては銀行不信はつのるばかり。
確かにあの頃、あんなこともあっとこんなこともあったと、いろいろ蘇りました。
バブル崩壊後の不況の世の中、無理な融資を支店長から強要されたあげく、
責任を押し付けられた主人公半沢。 
いくらなんでもこんな支店長さん、現実にいるんだろうか?というワルでした。
また、銀行に入る査察、国税の統括官と査察官たちの横柄な態度、その描写は
きっとそんな風なんだろうなと、妙にリアルです。
さて、この物語の落ち着くところはどこなんだろう?と考えながら
のっぴきならない私利私欲、生活と家族のかかってる支店長と半沢の対決、
最後まで、読者ながら悪を退治する気まんまんで読みました。
だからこそおもしろいので、次回作、花…も読みたいと思います。 
うっすらバブルも楽しめて、良かったです。
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by kimikitak | 2012-09-10 18:32 |
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