警官の血

e0117945_16374457.jpg2008年版の「このミステリーがすごい!」では第1位

帝銀事件が世を騒がせた昭和23年。
希望に満ちた安城清二の警察官人生が始まった。
配属は上野警察署。戦災孤児、愚連隊、浮浪者、ヒロポン中毒。
不可解な「男娼殺害事件」と「国鉄職員殺害事件」。
ある夜、谷中の天王寺駐在所長だった清二は、跨線橋から転落死する。
父の志を胸に、息子民雄も警察官の道を選ぶ。
だが、命じられたのは北大過激派への潜入捜査だった。
ブント、赤軍派、佐藤首相訪米阻止闘争、そして大菩薩峠事件―。
騒然たる世相と警察官人生の陰影を描く、大河小説の力作。


過激派潜入の任務を果たした民雄は、念願の制服警官となる。
勤務は、父と同じ谷中の天王寺駐在所。
折にふれ、胸に浮かんでくる父の死の謎。迷宮入りになった二つの事件。
遺されたのは、十冊の手帳と、錆びの浮いたホイッスル。
真相を掴みかけた民雄に、銃口が向けられる…。殉職、二階級特進。
そして、三代目警視庁警察官、和也もまた特命を受ける。
疑惑の剛腕刑事加賀谷との緊迫した捜査、追込み、取引、裏切り、摘発。
半世紀を経て、和也が辿り
ついた祖父と父の、死の真実とは―。


もうだいぶ前に読んだので、そろそろ細かいことを忘れかけて、
何をどう感じたかなど書けないのですが、
何しろ、戦後からの三世代分の長編なので、読み応えがありました。 
文体も読みやすいし、時代背景もよくわかるので、その時代ごとに
興味深く読み進みました。 
二代目の過激派への潜入捜査は、ことにハラハラと神経にさわるような感じ。
どの世代も、警察官であることの苦悩がよくわかり、私生活もそう味わえない、
気の休まることの少ない公人の生活、痛ましいほど。 
三代目和也は、上司と恋人の成り行きをさぐるプロセスも胃が痛くなるよう、
結果は私の想像を超えたものでした。  
警察ドラマはテレビでも見ますが、その時代ごとにおこるべくして
おこる事件、本当にネタは尽きなくて、平穏な日々はいずこへという感じです。
この小説もドラマ化されたようですが、残念ながら見ずじまい。
再放送があれば見たいところ。
でも、たぶん、これをすべて映像にするのは難しいかも。 
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by kimikitak | 2011-01-20 17:02 |
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