出口のない海

e0117945_190411.jpg 出口のない海
講談社文庫 

甲子園の優勝投手は、なぜ、自ら「人間兵器」となることを選んだのか。
人間魚雷「回天」――海の特攻兵器。脱出装置なし。

甲子園の優勝投手・並木浩二は大学入学後、ヒジを故障。
新しい変化球の完成に復活をかけていたが、日米開戦を機に、
並木の夢は時代にのみ込まれていく。死ぬための訓練。出撃。回天搭乗。
――しかし彼は「魔球」を諦めなかった。
組織と個人を描く横山秀夫の原点
 


横山秀夫は、クライマーズ・ハイ以来かも。 
映画にもなったこの話、フィクションと思えども背筋が寒くなったり、切なかったり
憤ったり、いろんな感情になりながら読んだ。
横山氏も戦争を体験してない世代、体験していないことを書くのは覚悟のいること
かもしれません。 
どんなに調べつくしても、体験してないことはわからないのだから。 
それでも、おおよそ、こんなことがあったのはまぎれもない事実たし、
少し前の歴史がこれかと思うと本当に今があるのは不思議。 
親の世代からはいろいろ聞きかじっている戦争。 
横山氏も、忘れさられそうな現代にあってあえて書いて残したい思いに
かられたのではないかと勝手に想像。
それは冒頭部分を読んで感じた。 
生き残りの北の家では、当時の話はいつの頃からかうとまれるようになっていったと。
たしかに、今は今の大変さがある日本、もうその話はいいってなってしまいかねない。
ちょうど息子が来たので、息子に’人間魚雷・回転’を知っているか聞いてみたら、
「知ってる、靖国神社の資料館でレプリカかもしれないけれど見た」とのこと。 
学んだ歴史と、ストーリーは違うだろうから、この本は進呈しました。
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by kimikitak | 2010-10-18 19:33 |
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